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 先生からの言葉(巻頭言



「日本文字」を伝えよう
全国書教研連盟会長
安 藤 隆 弘


あけましておめでとうございます。  
平成三十年の年頭にあたり、謹んで御祝辞を申し上げ ます。今年も日本文字について学習していきます。学習 指導の殿堂として東京高等師範学校(現筑波大学の前身) 附属校教官による著述で「川」の筆順が、『大菩薩峠』寺 子屋の場面と同じ、明朝体で例字が示され、楷書と考え て差し支えないであろう。絶えず模範的な学習指導参観 が行われ、その影響は全国的に浸透している。
 我が国の文部省による『筆順指導の手引き』の刊行は 昭和三十三年であり、漢字の学習指導問題点が唱えられ ていたのではないかと想像する。私は昭和八年に小学校 に入学し、十四年間の学習期間に特に筆順についての記 憶は無い。国語の学習で新しい漢字が出た場合、先生が 黒板に大きく書かれ、そのとき私達も、右手を上げて先 生のチョークの動きに合わせていたに違いない。書き方 (習字)の時間もそのようであったであろう。
 筆順指導は低学年(一・二年生)の初期が重要とされ ているが、その担任の先生のお陰であろうか、今まで筆 順について考えたことも無かったくらい適切な基礎が養 われていたのであろう。なお、師範学校の生徒であった 私は、昭和二〇年五月附属小学校の教育実習に参加し、 三週間の教生先生として三年生に配属され、戦争終結に より他の師範学校に転入し、最終学年の昭和二一年五月 の附属小学校、二二年の二月の地方教育実習に参加した。
その三度にわたる実習期間にも、筆順指導の記憶は無か った。『筆順指導の手引き』以前には、昭和一六年国民学 校発足に伴い、文部省発行の教師用書により筆順の集大 成が示された。歴史的事実、教育、言語分析の中から少 しづつ変化し発展し、日本文字が現在へとつながってい ったのであろう。
1月度スピーチ
 


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