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 先生からの言葉(巻頭言



「日本文字」を伝えよう
全国書教研連盟会長
安 藤 隆 弘


 第三十二回全国書写書道展覧会も皆様の御協力と御尽 力でみごと成功を治めることができ深く感謝致します。
 さて先月号の続きでその資料の一部を提示します。 『遼史』「…寧王、敏給好学通契丹漢字能詩…」(寧王、 敏きことがそなわり、学を好み、契丹漢字に通じ詩を能 くす)
『金史』「大定十八年、封金源郡王、始習本朝語言小字、 乃漢字経書」(大定十八年に金源郡王に封じられる、始 めて本朝の語言の小字、及び漢字の経書を習う) 『元史』「造蒙古・回回・漢字文冊」(蒙古・回回・漢字 の文冊を造る)
 これらの記事の年代は、『遼史』は西暦九八三年、『金 史』の大定十八年は西暦一一七八年、『元史』は西暦一 二六三年。
 この資料を典拠として次のように結論づけられた。 「文脈・文旨を案ずるに遼代・金代に「漢字」という語 が使われていたと断言してさしつかえないと思われる。 右の三例のように、漢人が自ら文字を「漢字」と称して いるのではなく、漢民族以外の民族が、契丹文字や蒙古 文字と区別して「漢字」と称している」このように、「漢 民族以外の名付けではないだろうか」という予測は適切 であったが、「(邦)による日本語だったのではないの だろうか」は、潰えることとなった。
 その後「しにか」誌(平成一二年六月号大修館書店)に 「漢字はなぜ「漢字」と呼ばれるか」(高田時雄)の表題 で、幾つかの資料を挙げ次のように結論されている。 「自国文化以外に関心の薄い中国のように国柄では「漢 字」という表現は決して多用されませんでした。わざわ ざ「漢字」といわずとも、「文字」といえばそれで済んだ わけです。」
11月度スピーチ
 


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