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 先生からの言葉(巻頭言



「日本文字」を伝えよう
全国書教研連盟会長
安 藤 隆 弘


令和を迎えてはや一ヶ月、衣替えの季節になりました。 平和で楽しく健康的な日本になってほしいです。
 *『漢語大辞典』その成立を、「序文」に相当する「前 言」により次にように要約しました。
 一九七五年(昭和五〇年)国家出版事業管理局提案
 一九七八年(昭和五三年)周恩来・鄧小平主席を経て 国家重点科研項目となる
 一九八四年(昭和五九年)定稿  一九八五年(昭和六〇年)八巻本として出版
 一九九三年(平成五年)縮印(縮刷)一巻本出版  二四二九頁B四判
 使用文字 二〇三〇万字
 我が『大漢和辞典』(諸橋轍次 昭和三五年 一九六 〇年)の親字類四九九六四字越えるが、彼は国家的事業 であり此れは個人民間の事業であります。
 「漢語」であるので、日本の国字とされているものは 収録されていないことになっています。そこで「癌」を 検索してみると「病名 悪性腫瘤」とあり、その用語例 は次の通りです。「魯迅〈書信・致許欽文(一九二五・ 九・二五)〉(内子)現存頗有胃癌嫌疑 董必武〈学焦 禄同志〉長抱肝癌痛」(注 内子゠妻)
 ところで『国子の字典』(菅原義三編 東京堂出版 平 成二年)によると
癌〔がん〕(大字典・国字)「固い悪性なる一種の腫瘍」と あります。
「癌ガン 国字 固き一種の腫瘍」(『大字典』上田万年 大正五年 一九一六年)用語「癌」について、我が国の 「国字」か漢語としての「漢字」か何れでありましょうか。
 さて今年で第三十四回全国書写書道展の作品は出来上 がりましたか、今から展覧会のことを考えると胸がワク ワクします。楽しみながら、しっかり目標にむかって頑 張りましょう。

条幅作品の解説
阿 保 幽 谷

 「 精 神 一 致 何 事 不 成 」
○書体 ― 行書 八文字
○読み方 ― 精神一致何事か成らざらん
○意味―精神(意志)が一つのことに打ち込めば、何事も必ず成しとげられるというこ  とです。このことばはよく使われます。  篆書と行書で書いてみました。これは行書の方です、行書体はよく使われますから練  習してみるとよいと思います。
○学び方
 ・心構え―何事も仕事に打ち込もうとしたらいいかげんにしないで最後までやりぬく  つもりでやらないといけないと思います。なぜかといいますと、一度やってみると、  二度、三度と同じような気持ちがつづきます。いいかげんにやれば、ついいいかげん  なやり方がつづき、しっかりやる人は、いつのまにかしっかりやるようになります。
 ・全体のまとめ方―一行を八文字で書きますから、文字の大きさも決まってくると思  います。あまり大きな文字で書くと一行に書き切れません。八つに折って書いてみて  下さい。そうしますと文字の大きさが決まってきます。ただ、文字の大きさに変化を  つけてみると作品としてよくなります。
 ・文字の形―文字の形は、はじめと終わりを少し小さめに、中ほどを大きくすると作  品として変化があってあきません。  「何」を一番大きめに書いてみました。
 ・用筆法(筆づかい)―行書としてはあまり変化をつけないかき方をしました。
 ただ、行書の特徴はいかして下さい。
  行書の特徴は、点画(点や線)が続くことです。また、文字として丸味があります。
 また、点画の省略がありますから注意しましょう。行書の特徴として、もっとも大きなことは、点画を続けても文字が読めるということです。こうした特徴を生かして書いてみて下さい。毛筆は半紙を書く筆を使いました。
 


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