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 先生からの言葉(巻頭言



「日本文字」を伝えよう
全国書教研連盟会長
安 藤 隆 弘


 楽しかった展覧会も終わり、夏の海を思い出すような 淋しさの中で次の目標に向かって歩んで生きましょう。
 第四章 国語科書写・習字・芸術科書道
 この章は「名無きは無し」の思いをもって述べます。 「名者、実之賓也」〔管子、心術〕(名は、実の賓(みちび く)なり)を〝名前はその実体の本質を明らかにしてい く、名前によって実体は次元を高めていく、生命を豊か にしていく〞と理解しており、この考えをもとにして各 種の名付けを探索して来ました。
 現在の学校教育の中で文字学習の領域名は、小・中学 校では「書写」であり、高等学校では「芸術科書道」と なっています。
「書写」に関する事項
(ア)姿勢や用具の持ち方を正しくして丁寧に書くこと。
(イ)点画の長短、接し方や交わり方などに注意して、 文字を正しく書くこと。
 要約すると、国語科の内容の「言語事項」に含まれる 「書写」活動となります。
 昭和二二年度以後取りやめになった小学校の毛筆学習 が硬筆と一体(硬毛一体)として指導されるようになり ました。我が国でこの「国語」という用語が生まれ、定 着していく経過について『「国語」とは何か』(京極興一 著 東宛社 平成五年)にまず「国語」の用法と分類を
 Aある一国の言語、ないしは、公用語的・国家語的な 性格の言語を指す用法。
 B日本人が自国語としての日本語を指す用法。イ日本 語の総体的なもの、共通語的用法。ロ教科名を指す用法。 ハ和語を指す用法。二方言を指す用法。として詳述され ています。
 十一月となり、釣瓶おとしのように暗くなるのにびっ くりします。体と勉学にはげめるのは今だと思い進んで いきましょう。

条幅作品の解説
阿 保 幽 谷

○作品―「開 帙 抱 琴」
○書体―草書
○文字数―4字
○読み方―帙を開き 琴を抱く 
○意味―書物を開き 琴を抱いて楽しむ。
○心構え―書物を開いたら、音を楽しむようにする。
 ・書物を読んだら琴を楽しむようにしたい。(本を読んだら、音を楽しむようにしたい。そういう心構えが大切である。)
○全体のまとめ方―中心をそろえ、三字は右に寄せ、あとは太い細いの変化をつける。
○一字一字の文字の大きさについて―「開」は太く、「帙」は左は太く、右は細くする。三字目は左へ出し、扌は長くする。 くは左に寄せ最後の線は長くする。「琴」ははじめの  「開」と同じようにする。゠中心をそろえる。
○用筆法、「開」を太く、「帙」で左を太く、右を細くする。  「抱」で左に寄せ、右を長く上へ上げる。「琴」はどっしりと「開」と同じようにすると、
 全体で変化がつくし、まとまる。「変化と統一」  (出典・名跡墨場必携、阿保直彦、片山智士編著 木耳社 六九〇頁下)  
 


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