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 先生からの言葉(巻頭言



「日本文字」を伝えよう
全国書教研連盟会長  安 藤 隆 弘

 六月 水無月 今でも大地震が落ちついていないし、 世界中をさわがせています。早く静かに平和になります ように。
 「漢字を何故漢字というのか」
 ささやかながらこの課題を解き明かす前に、まず「漢」 とはということを考えねばならない。
 『字源辞典』扁は「川」の意の「サンズイ」、旁「𦰩」 の音は「カン」、字義は不明。字義は漢中(現在の中国陝 西省の一部)から流れ出る川の名。(加藤常賢著学図好 学出版刊 昭和三一年)『大漢和典』(諸橋徹次著 大 修館書店 昭和三五年 以下『諸橋大漢和』と略記)で はその語解を次のように記している。「①天の河 天漢  ②いかる 怒る ③をとこ ④ひる 日中 ⑤川の名  ⑥漢中の略 ⑦朝代の名 ⑧国の名 ⑨種族の名 ⑩ 一般に中国本土及び本土人をさしていう。」
 本編で必要と思われるのは⑤⑦⑧⑨なので資料を加え つつ順次解説を加えていく。
⑤「川の名」漢江とも漢水とも言う。源は陝西省寧羗県 に発し東南に流れ、湖北省の北部襄陽を経て揚子江(長 江)に合流し黄海に入る。(同名の漢江が、大河として朝 鮮半島の中央部を流れている。源は江原道の金剛山およ び五台山に発し、京畿道に入りソウルの南を経て黄海に 入る。付け加えるならば、日韓併合前の首都は「漢城」 であり、漢江の北にあるから名付けられたと『諸橋大漢 和』は解説している。)⑦〔朝代の名〕中国史では、全大陸 を領有した場合を「王朝」と称し、次の一〇を指す。即 ち「周・泰・漢・晋・隋・唐・宋・元・明・清」である。
 毎月少しづつ漢字の勉強を進めていきますが第三十八 回全国書写書道展覧会が作品の募集が始まります。書研 の皆様の努力が各団体から後援をいただいて」います。 ぜひ、全員参加で頑張っていきましょう。


条幅作品の解説
阿 保 幽 谷

○作品―観 感 興 起
○読み方―かんかんこうき
○語訳
 ・観―見る   ・感―感じる   ・興起―思いを起こす
○意味―ものごとは、よく見、よく感じて、思いを起こすことが大切である。
○書体―行書
○文字数―一行四文字
○学び方
 ・心構え―何をするにも、よく見ることが大切である。よく見たら、何を感じたか、  感じたことを自覚することがさらに大切になってくる。この見ることと、感じること  があってはじめてよい書が書ける。
  人は、よく見ているようで、よく見ていない。見えないところまで見えるようにな  ったらすばらしい。筆の使い方は、形にあらわれるが、その形のとらえ方ができるに  は、よく見ることである。なぜ、こんなところに線が出ているのか、こうしたことを  見ると同時に、何を感じたか、感じたことが出ると文字は、書となってくる。こうし  た心構えが大切である。
 ・全体のまとめ方―中心をそろえること。余白のとり方は、大体同じくらいにあける。  天地、左右、字間と余白は大体同じようにあけるとよい。それには、文字の大きさも  大体同じくらいの大きさにするとよい。
 ・文字の形―四文字共、大体、縦長の文字になっている。中でも「感」と「起」は他  の二文字に比べて縦長の形になっている。
 文字は、余り小さくならないように注意する。
 ・線の書き方―線は形をしっかりとつかむとよい。また、線に力がなくてはならない。  力とは、変化である。速い遅いの変化、方向の変化、筆圧の変化とがある。これらの  総合力が最も力を発揮する。起筆と終筆の止め方、途中の送筆など、変化をつけると  力づよい線となって現れてくる。
 


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